現在の封筒は四代目。
初代の封筒は表面が少しだけざらっとした、画材用紙のような手触りのものでした。
閉じ部分は大きな三角形。
いろいろと使い比べて、ようやく決めたものでした。
ところがこの封筒、じつはなかなか手に入りにくかったのです。
インターネットショップでは販売はなく、文房具店でも扱っているお店は限られていました。
質は良いけれどこれではあまりにも不便。
そう思い、思い切ってメーカーを変更することに。
二代目は初代よりも厚手、表面はつるりとした手触りながら、しっかりとした形という印象でした。
これで決まり、と張り切ったまでは良かったのですが。
いざ、まとまった枚数を印刷し始めると、カスレやヨゴレなどの印刷ロスが多発したのです。
いい機会だと思い、プリンタをメンテナンスに出しました。
でも結果としては、プリンタ側には問題なし、との回答。
原因とされたのは「これはいい」と思ったはずの、封筒のあの厚み。
ご存知の通り、封筒はのりしろなどがある関係で厚みが一定ではありません。
そのため印刷で機械の中を通り過ぎる時に、通常なら触れない場所に触れてしまってヨゴレがつくことがある、というのです。
対策として、あらかじめ封筒を反る方向にクセ付けしてから入れてみては、とアドバイスをいただきました。
さっそく試してみると、確かにヨゴレが出る確率は下がりました。
それでも完全に解消することはできず、ひどい時には20枚を印刷するために出たロスの枚数が、18枚などという時も。
これではあまりにも効率が悪すぎます。
やむを得ず、再度封筒を変更することにしました。
次に選んだのは、初代と同じくらいの厚みで、フタ部分も同じような三角形のもの。
初代と違うのは封筒の表面がツルツルしたタイプだったということです。
ところがこの封筒、いざ印刷をしてみると、画像の外側の余白が明らかに不均等。
最初は用紙が吸い込まれる際にズレているのかな、と思いましたが、どうやらそうでもありません。
おかしいな、と思って封筒のメーカーに問い合わせてみると、このタイプの封筒にはありがちなサイズのバラつきで、メーカー側の規定では許容範囲内とされている程度のズレなのだとか。
確かに、普通に宛名だけを書いて使うには、なんの支障もない誤差かもしれません。
ですが、私たちのやりたいことから考えると、譲れないくらい明らかな差。
というわけで、三代目となるはずだった封筒は、完成形になる前に仕様変更。
こうして現在の封筒に行き着いたのでした。
現在の四代目の封筒は、歴代の中ではもっとも薄手です。
表面は画材用紙のような、細かい凹凸の入ったおシャレなデザイン。
封をする裏面部分のフタは三角形ではなくまっすぐのタイプ。
厚みが薄くなってくれたおかげでクセ付けの効果も出やすくなり、封筒印刷時のロス枚数もぐんっと減りました。
ロスが減れば、印刷作業中の私のストレスも軽減され、文句なし。
ようやく、本当にようやく納得のできる仕上がりを見せくれる封筒に落ち着きました。

(レターセット
「彩織」)
さて、以前に大量にロスとして出てしまった方たち。
そのままゴミ箱行きではあまりにもかわいそう。
そこで考えついたのが、イベントの際にポストカードを買ってくださったお客さんに、紙袋の代わりにロス封筒に入れてお渡しする、という方法でした。
でも(あまり目立たないとはいえ)ヨゴレやカスレのある封筒を袋として使うのは失礼ではないかしら。
そうも思いましたが、いざ始めてみると案外と好評。
中には、
「あの封筒を見て、自分も試してみたくなった」
と言ってくださる方までありました。
そこまで喜んでもらえるなら、ロスの封筒たちも浮かばれる(笑)というもの。
最近ではロスがぐんと減ったため、この紙袋代わりとして用意している封筒の在庫も一気に少なくなってしまいました。
そのためにロスを作るのも本末転倒なので、いずれ在庫がなくなり次第ふつうの茶色い袋に戻ります。
今シーズンが終わらないうちに、なくなってしまうかも知れない「ロス封筒の紙袋」。
そんなイベント限定の、隠れアイテムも楽しんでもらえたら嬉しいです(*^_^*)
※サッポロファクトリー レンガ館2F アートコーナー内壁面ギャラリーにて
「フォト書道展」開催中!
29日(日)までです!
同じ「イベント」でも、このフォト書道展でお買い上げの分は「ロス封筒」には入れられませんのでご了承下さい☆