2013年04月26日
【フォト書】場所の記憶
とあるお客さんが、ご親戚の方にハガキを出したいとフォト書を探していました。
ことばや写真、どれも悪くはないんだけれど、今自分が伝えたい気持ちにピッタリ一致する1枚がなかなか見つからない…
私も一緒にお探ししましたが、確かに、お聞きしたお客さんのお気持ちをズバリ表現できそうなものは、なかなか思い出せないでいました。
「ちょっと、ぐるっと一周してきます。その間にもう少し考えてみます」とその方。
そしてしばらく経って、また戻ってきて下さいました。
その間にも私も考えてみてはいたのですが、なかなかいい提案ができないなーと思っていたら、ふとその方が1枚を手に取って眺めました。

「ひと足すすめば…」ということば自体は、それほどビタっとくるものでもないような気がしましたが、じっと何かを考えられているようでした。
「これは、どこで撮ったんですか?」
「帯広です」
と私が答えると、
「これにします」
その方は即座にこれに決められました。
「じつは、送りたい親戚が帯広に住んでいるんです。これは帯広のどのあたりですか?」
この写真の撮影者はほのか。
しかも本当に稀なことなのですが、この写真が撮られたときには私は同行していなかったのです。
なので正確な場所がわかりません。
そう答えると、
「そうですか。でも、私も帯広に住んでいたことがあるので、この写真を見たときに何か十勝平野っぽいな、という雰囲気を感じたんです。
親戚もきっと、見れば何となく場所がわかるかも知れないわ」
とお客さん。
この1枚をお買い求め下さいました。
帯広に住んだことのない私は、正直言ってこの写真だけだと「北海道っぽさ」は感じても「十勝平野」というところまではピンと来ない気がします。
こんな感じの、いい雰囲気の畑と林は北海道各地で見られますから。
でも一見似たような畑と林の組み合わせであっても、それぞれ少しずつ土地柄があって雰囲気が違うんですよね。
空気までを知っている地元の人だからこそ、さりげない1枚の写真からでもそれを感じ取ることができるんでしょうね。
その方の、心に根付いた地元愛(と呼んで良いのかはわかりませんが)に、温かい感動をいただいたひとコマでした。
さてさて、明日27日(土)はウイングベイ小樽で桜祭り!
地元愛あふれる産直市場と手作り作品が、5番街1階のネイチャーチャンバーでお待ちしておりますよ^^♪
明日はどんな出会いがあるかしら、とっても楽しみです(*^_^*)
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