2017年02月11日
【雑記】9年ぶりの再会
年明けのイベントはチカホからスタートした当館。
1日置いての計2日間出店でした。
両日とも本当にたくさんの方にお越しいただき、お会いすることができました(*^_^*)
そんな中、ふと通りがかりに足を止めて下さった1人の女性。
写真のみのポストカードを熱心に見ていらっしゃいました。
撮った場所についてちょこっと会話をしているうちにふと、
「こういうイベントには、9年くらい前から出ています?」
と尋ねられました。
私たちがイベント出店を始めたのは2008年。
ちょうど9年前くらい。
「なんとなくね、写真の雰囲気に覚えがあったの。
これじゃなくて、違う青い池の写真があったでしょう?」
その時売り場に出していたのは新作の青い池の写真。
そこで在庫箱から別の青い池のポストカードを出してお見せすると、
「これこれ。私ね、9年前にこれを買う時に、あなたにいろいろお聞きしたのよ」
聞けば、女性はちょうど9年前に北海道に転居。
その直後にたまたま私の出店に出会い、美瑛の青い池の写真を目にしたそうです。
きれいな池、外国かしら?と思いブースにいた私(はるか)に尋ねると、北海道美瑛町だと言う。
これはぜひとも自分の目で見たい、と思い、それから間もなくして実際に訪れたとのこと。
7~8年前の青い池といえば、徐々に知名度は上がっていたもののまだ未整備で秘境の雰囲気が漂う場所でした。
そんな森の中の青い池を見て、女性はとても感動したそうです。
それから数年後。
息子さんが本州で結婚され、お嫁さんを連れて里帰りをしてきたときのこと。
北海道にあるあの素晴らしい風景をぜひお嫁さんにも、と思い、息子さん夫婦を連れて青い池を訪れました。
が、駐車場も遊歩道もすっかり整備された青い池。
確かに池は美しい青を湛えていましたが、女性が記憶していた自然のままの美しさとは様変わりをしてしまっていました。
「だからね、あなたに教えてもらって早い時期に行けて、本当に良かったと思ってるの。
一度でもあの美しい姿を自分の目で見られて、嬉しかった」
とその女性。
そう、人も街も自然も、常に変わり続けていくんですよね。
特に自然は、一度姿を変えたら二度と元の姿には出会えないことも…、とそんな話をしながら、
「そういえばこの場所も、今は自由に出入りができなくなった所の1つなんです」
と、私はふと思い出してタウシュベツ川橋梁の写真を見せました。
女性は、
「この場所、行ったわ。
近くには行けなかったから、遠く離れた展望台から双眼鏡でちょこっとしか見られなかったけど」
と。
前はこんなに近くに寄れたのね、と言いながらじっと写真を見つめていた女性。
そして、
「これ、汽車の走ってた橋よね?
私、この橋を渡る汽車に乗ったことがある。
今この写真を見て思い出したわ」
と言うのです。
これには私もびっくり。
聞けば、女性がまだ4歳くらいの頃。
国鉄の運転士をしていたお父さんに連れられて、機関車の運転席に乗せてもらった時のことだそうです。
「水嵩が増していてね、汽車すれすれに水があったの。
水に落ちるんじゃないか、ってすごく怖かったことだけをすごくハッキリと覚えてるわ。
あれがどこの橋だったのか詳しいことは忘れていたんだけど、ここだわ」
もともとは川を渡る橋として建設されたコンクリート橋。
ダムの建設で湖に沈むことになった昭和30年まで使われていたこの橋の、現役時代を体験した方と出会うなんて。
タイムスリップしたような気持ちで、ワクワクしてしまいました。
「9年ぶりにお会いできて、この橋の話も聞けて、本当に良かったわ。ありがとう」
女性はそう言いながら橋のポストカードをお買い求めされて行きました。
またいつか、どこかでお会いできるでしょうか。
私も久しぶりに、この橋に会いに行きたいなぁ。
そう思いましたが、前のように好きな時間に好きなように出入りはできません。
「前には行けたけれど」。
そんな場所が、北海道にはあちこちにあります。
行きたい場所は、行けるうちに、1日でも早く。
もっとアクティブに行こう。
そう感じた再会でもありました。
wrote by はるか
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| 日々雑感(はるか) | 07:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑